2011年8月15日月曜日

次元をあげる

机の上に2本のUSBメモリーがある。
6年ほど前に購入したものと、最近購入したものだ。

見た目はそっくりだ。そして、買った時の値段もほとんど同じ。
だが、古いほうは128MBで新しいのは8GBだ。

驚くほど速い情報量の増大は、すなわち、微細加工技術の進歩でもある。
同じ大きさのものに、より多くの情報を蓄えるには当然、同じ量の情報をより小さい領域に書き込む必要がある。

今まで、ものすごい速さで進歩してきた微細加工技術であるが、物理的な限界が近づいてきたのも事実だ。
ひとつ考えられる今後の方針としては、微細加工の3次元化かもしれない。(技術的に困難はたくさんあるが)

そうすると、情報の扱いが2進法から3進法に代わる可能性まである。
3進法、我々が使う10進法、そして現在のコンピュータの2進法どれも似たように感じるが、若干の違いはある。

例えば、10進法の0.1を2進法で表示しようとすると、循環小数になり正確には記録できない。
0.001100110011・・・となる。


また、3進法は最も効率良く情報を蓄えることが知られている。
試しに、10進法と3進法の情報蓄積を考えてみる。
10のカウンター(10進法)が3つあるとする。この場合10の3乗で1000の情報を蓄えられる。このとき、10×3(30)の値に対して1000の情報と考える。
一方3のカウンター(3進法)では7つもあれば、3の7乗(2187)の情報になる。
この場合は3×7(21)の値に対して2187なので10進法よりもかなり効率がいい。
ちなみにこれは、3がネイピア数eの値に近いことに由来する。


この本は、記数法の他にも群論などさまざまな数学の話題が分かりやすく書かれている。

ベッドルームで群論を――数学的思考の愉しみ方