首相がまた変わる。
日本はどこへ向かうのだろうか。。。
政治的な議論の時、いつの時代もつきまとうある言葉がある。
それは「平等」という言葉だ。
実は、「平等」な社会を目指します、と言うだけでは、何も言っていないに等しい。
たとえば、
「結果の平等」と「チャンスの平等」では全く意味合いが異なる。
前者は、要するに仕事の質に関係なく給料を同じにするという考え方だ。
一方、後者は世襲などを排して、誰もが同じようにチャレンジできるようにするのが重要だという考え方だ。通常後者では、大きな格差が生まれる。
現実問題としては、この両方の考え方を程よく取り入れるのが政治の役割だろう。
ここでは、「チャンスの平等」について考えてみる。
アメリカのように「チャンスの平等」を指向した社会では、たいてい格差社会となる。
ほとんどの人は、この原因は努力をする人としない人の差だと考える。
だが、はたして本当だろうか?
裏を返せば、全員が全く同じ能力を持っていて平等なチャンスがあれば、同じくらいの所得の社会になるのだろうか?
答えはNOだ。
この本では、サイコロを使用した実験を用いて、上の問いへの答えを教えてくれる。
直感的な考えとは異なる世界が見えてくる。
そして、それが統計力学の本質なのだ。
高校生でも読めるレベルの語り口で、統計力学の考え方を教えてくれる。